晩秋の塊根狩り遠足 in 神奈川

師走に向けて予定が埋まり始めるこの時期、手には入れられないけど立派な塊根植物を愛でるために神奈川方面の大好きなお店へ紅葉狩りならぬコーデックス狩りをしに遠足に向かうことにしました。

まず行きたいのはやっぱりタナベフラワーさん、私が選ぶ「世界で一番美しいハウス」。駐車場にとめる前から恋する乙女のようにドキドキしてしまいます。

ハウス内の気温を保つために自動で天井の開閉量が管理されていて、日差し強い11月でも最高のコンディション。過剰な装飾や不要なものが一切無く、ひたすら見事に管理された植物たちが宝石のように並びます。

当たり前のように見えるかもですが、植物1つ1つに目を配り最適の管理をしつつ、管理につかう用品やゴミが放りっぱなしになっていないのは本当に上品だと思うんです。さらに嬉しいことに無駄なモノが無く洗練されているからか…良心価格。

以前拝見していて気になっていたラメレイの綴化。途中から接ぎ木っぽくなっており、他のお客さんへの説明が終わったタイミングの田邉さんにお伺いしたところ、通常のラメレイに綴化したラメレイの綴化部分を「接ぎ木」しているとのこと。

「接ぎ木したものはいくらでも作れるけど、接ぎ木してない綴化したラメレイもあるよ」と、御大自らハウス内に行ってラメレイを手に取りレクチャーしてもらいました。(…訂正すると、綴化株と知識と環境が揃った方なら接ぎ木したものが作出できるだけで、育てやすいラメレイだとしても私のような素人では作れません…)

そこで「この綴化なんかすごくいいね」と選んでもらったのがこちら(下写真)。下部の方から張り出した見事な綴化、本体というか主幹も棘の間隔が見事に詰まった雄々しい立ち姿です。作出するにはラメレイの生産者さんでも万の単位でたくさん作った中に、数本現れるのを待つだけという貴重さです。

パキポディウム・ラメレイ(綴化)

全景では見えにくいので綴化部分の写真(下)も載せときます。
細長く放射状に美しく張り出す本来のラメレイの葉とは異なり、所せましと小さい葉が密集しており、葉の内側には無尽蔵に広がり折れ重なる枝振りが立派。

綴化部分のアップ

他にもラメレイの下部が森のように見事に分枝している中に、少し綴化している部分があるものなど、私が選んだものとは違うとても立派なラメレイの綴化があと3本ほどありました。欲しい時にいつでも買える代物ではないので、欲しい方はお早めに…。

購入の際に、冬の間のパキポディウムの入荷時期をお伺いしたところ、普段は入ることができないハウスの見学をさせてもらえることに!外からよだれを垂らして覗いていたハウスです。ちょうど昨日グラキリスの入荷があったとのことで入口にはダンボールに入っている発根管理前のグラキリスがっ!どれも枝が短く本数が多い見事な形のものばかり。

ハウスの中には発根管理中の株も多いので触るのはもちろん厳禁。購入時期によっては素人の方には難しい冬季管理になるため春時期まで預かっていらっしゃる株もあるとのこと、通常のハウス管理に加えて、さらに温度を保つための設備もあるはずなのに….素晴らしすぎます。

そんなホクホクの体験と綴化のラメレイを手に、タナベフラワーさんを後にしました。

続いて行ったのはヨネヤマプランテイションさん。前回は残暑残る暑い日だったからか屋外の売り場はちょっとくたびれていましたが、球根をはじめ晩秋から冬にかけての品揃えが増えていたり、ワークショップも開催されていてとても活気づいていました。

屋内のコーデックスゾーンは大株は増えておらず、やや実生株が多めな気がしたのは気のせいでしょうか。前回トレイ1つ分くらいあったグラキリスの実生が1つも無くなってました..さすがの人気ですね。あと残っている実生は小ぶりなものと若干徒長気味のものが多いかもです。

パキポディウムゾーン中央の見事なバロニー

続いてはカクタス広瀬さん。日曜に行こうかと思ったけど土曜日に決めたのは、日曜はカクタス広瀬さんがおやすみだから(笑)。到着したのは14時頃、入った時は車が1台だけでしたが、帰る際には8台ほど。駐車場は無いので縦列&やや離れた所にも停まっており、さすがの人気です。

コーデックスゾーンのある2階

お店にお邪魔して、まずはコーデックスゾーンのある2階へ。残念ながら前回お伺いさせていただいた時から新たな入荷などは無い様子だったので、今回の新たな収穫はありませんでした。

「in 神奈川」と言っても神奈川は広いので半日程度で回れる範囲になってしまいますが、個人的にはこの3店を回れたら大満喫。今回は特にタナベフラワーさんで貴重な逸品を入手できて、貴重な体験をさせていただきました!