すごすぎる宮古島の植物たち

宮古島行ってきました。さすがは沖縄本島よりも南西部に位置する先島諸島、10月はまだまだ海水浴日和、南国のポテンシャルを見せつけてくれます。

ちょうど超大型台風の強風域に重なってしまい、進路自体は南シナ海に反れていってくれたので天気は崩れがちでしたが、僅かですが晴れ間もあり、雨もまばら程度の天候でしたので2泊3日でも色々と見て回ることができました。

まずは沖縄に自生するガジュマル、根にキジムナーと呼ばれる妖精が宿るとも言われて大切にされています。街中でも古い家の庭に唐突に現れる巨木のガジュマルをみかけて驚きますが、中でも宮古島植物園で見かけたこのガジュマルは圧巻で、宿根生物をはじめ沢山の植物を身に纏っている神々しい姿でした。

なんの木だかわからないスケールの大きさ、葉先はガジュマルのそれ。

また、沖縄と言ったら‥と言っていいものか、沖縄では「地獄」とも表される悲しい歴史のあるソテツ。都内の園芸店なんかではお行儀よく鉢に座っていて、たまに大振りなものを見るとオオッと思いますが、こちらも街中に人の身長を越える「キングギドラか!」と言わんばかりの3頭のモノなどモサモサ生えています。

写真のソテツを超えるソテツがあちらこちらに…

島内の色々な所で見かけたのが「モンパノキ」。沖縄の方言では「ハマスーキ」とも呼ばれているそう。10月にも関わらず小さい白い花がついているものもありました。風の強い岸壁や、砂浜のすぐ横にも群生していて、強風域に入ってるのも何のその、がっちり地面を噛んでいてびくともしません。というのも、潮害や塩害にめっぽう強いそうで、防風、防砂林として計画的に植えられているようです。

枝ぶりもカッコいい、しかも葉っぱは肉厚で天ぷらで食べれるモンパノキ

観葉植物だとぷっくりと膨らむかわいい姿が印象的な「トックリラン」。宮古島では全然可愛くない高さにぐんぐん育っていて、中にはトックリ部分をご開帳して何やらほかの植物を育てています。こんな御開帳トックリランを結構な数見かけているので、育つとトックリを空けるのがデフォルトなのかしら….。それに育ち切ると幹と葉の境目?あんなところから葉や花や実を出すんだなと勉強になりました。

写真は植物園、街路樹のように道端に並べられてるところもありました

ちょっと育ちすぎじゃないですか?と笑ってしまったのがクワズイモ。鉢に上がったクワズイモは立ち上がった姿が凛々しくて、葉を持ち上げる力強さもよいですが、自生地に地植えされて育ちたいように育つとここまで大きくなるんですね。それもそのはずで、繁殖力が強すぎるため農業をされる方には毛嫌いされていて、「イモ」が名前にありますが「食わず」なので食べれない植物のようです。

写真だと大きさが分からないので「5円玉」を乗せてます…わかりますか?

宮古島の北部に位置する「島尻マングローブ林」は水上の歩道も整備されていて、散歩コースとしても気持ちの良いスポット。そのためか同じタイミングで到着したカップルさんはマングローブには一切目もくれずさっさと歩いて行ってしまった…。話を戻して、ここのマングローブはヤエヤマヒルギ、オヒルギ、メヒルギ、ヒルギモドキ、ヒルギダマシの5種があるそうだが、すみません、違いが分かりませんでした。台風はそれましたが強風域で前夜から雨が降ったりやんだり、濁っているのはいつものことなのか、天気のせいなのかはは分かりません。分からないことばかりですみません。ただ、水上までに立ち上がる根のかっこ良さはわかります。

根の周りに小魚の集団が…根は絶好の隠れ家、さすがは「生命のゆりかご」です

ほかにもたくさんの植物とたくさん出会うことができた宮古島、台風が近づく不安定な天候の中でしたが、日本が誇る南国の実力の一端に触れることができた気がします。いままでなかなか植物を切り口に一人旅をしたことが無かったのですが、とても有意義な旅行にすることができました。本州内ではここまでわかりやすい特徴は無いかもしれませんが、これからも機会があれば植物フィールドワークに行きたいと思います。

最後のおまけに…、立派に花を咲かせていたお宅のアデニウム。素晴らしい!